ドライヤーやワックスでセットしたウィッグが、イベント会場に着く頃には形が崩れていて撮影が思い通りに出来なかった……そんな経験はありませんか?
少年漫画のようなツンツンヘア、漫画によくあるM字の前髪……そんなセットをガッチリ保存するには、木工用ボンドで固めるという方法があります。
しかしいざ木工用ボンドでウィッグセットをするとなると、どうやって使っていいのか分かりませんよね。
今回は、初めて木工用ボンドでウィッグセットをしようとしている方に向けて、
- 木工用ボンドをウィッグセットに使用する方法
- ウィッグセットに木工用ボンドを使用する際のメリット・デメリット
- 木工用ボンド以外にウィッグセットに役立つアイテム
以上のことをまとめて記事にしました。
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ウィッグセットに木工用ボンドを使う方法は?
ウィッグに使うボンドと言うと、固定したい形に整えたウィッグにボンドを塗る……と連想してしまいがちですが、使用するのは水溶きボンドです。
木工用ボンドでのウィッグセットに必要な道具は以下の通りです。
- 木工用ボンド
- 水
- 筆かハケ
- 紙コップ
以上の4点を準備します。続いて、手順を紹介します。
①ボンド加工の準備をする
準備はとても簡単です。
- ウィッグを大まかにカット
- 紙コップにボンドを垂らす
- 少しずつ水を加えて混ぜる
以上の3工程でウィッグのボンド加工の準備が整います。
ウィッグのカット方法が分からない!という場合は、過去に基本的なウィッグの整え方の記事を書きましたので参考にしてみて下さい。
>【コスプレ用キャラウィッグ】加工やセットの仕方、保管方法
②ウィッグセットをする
水とボンドの比率は特に決まっていませんが、個人的には水を最小限にした方がいいと思うので、ギリギリ塗り易い程度に薄めるのがおすすめです。
水溶きボンドが用意できたら、
- ドライヤーを用意
- 固定したい形に毛束を持ち上げる
- 毛束に水溶きボンドを塗る(前髪を持ち上げる場合は根元にのみ塗る)
- ドライヤーで乾かす
以上の作業を繰り返してウィッグセットを進めていきましょう。
この時、ドライヤーでしっかり水溶きボンドを乾かさないと、手を離した後で少しずつ毛束がヘタレていってしまうので注意して下さい。
また、塗る量は好みではありますが、ビショビショになるほど塗ると乾いた後もテカテカになってしまうので、表面を塗らす程度が丁度いいと思います。
もしドライヤーで乾かしても形が固定されない……という場合は少しずつ塗り足していって質感を気にしつつ調整してみて下さいね。
木工用ボンドでのウィッグセットは、人毛用ワックスのみよりもセット力がありますが、こういった質感などのデメリットもあります。
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ウィッグセットに木工用ボンドを使う際のメリット・デメリット
ワックスよりもセット力があるなら、どんなウィッグも木工用ボンドでセットしちゃえ!と思ってしまいますが、ちょっと待って下さい。
水溶きボンドでのウィッグセットは、魅力はありますが、注意が必要な欠点もあります。
ここでは、木工用ボンドでのウィッグセットのメリットとデメリットをご紹介していきます。
木工用ボンドでのウィッグセットのメリット
メリット1:セット力が高い
先ほどからご紹介してきた通り、水溶きボンドでのウィッグセットはワックスやスプレーでのセットよりも強い固定力があります。
前髪の根元をガッツリ持ち上げたり、漫画的なツンツンヘアーや外ハネの癖などを作る際にはとても重宝するセット方法です。
メリット2:安く済む
木工用ボンドや筆、ハケは百均にも売っているので、100~300円で全ての道具を揃えてウィッグセットに挑むことが出来ます。
ウィッグセット専用のアイテムを導入するよりもコスパがよく、チャレンジし易いので節約レイヤーさんにとっては水溶きボンドは欠かせない存在です。
メリット3:緊急で必要になってもすぐに買える
イベント前日になのにウィッグセットしてない!ウィッグセット用のアイテムが準備できてない!そんな時でも、コンビニなどでボンドは簡単に購入出来ます。
特殊なアイテムを使用してのウィッグセットはあらかじめ道具を通販したり買出しに行く必要がありますが、ボンドなら欲しい時にすぐ手に入ります。
以上、メリットを3点ご紹介しましたが、木工用ボンドでのウィッグセットはいいことばかりではありません。
木工用ボンドでのウィッグセットのデメリット
デメリット1:質感が若干テカつく
少し水を多めに薄くセットすればそこまで気にはなりませんが、水溶きボンドでセットしたウィッグはヘアジェルを使用した時のような質感になります。
濃度が高いといかにもテカテカで、薄めると少しツヤツヤ……な質感になりますので、人毛のような自然なセットにはなりません。
デメリット2:セット時、乾かすのに時間がかかる
ヘアスプレーと違って、使用してすぐに固まるという訳ではないのでセットに若干時間がかかります。
ドライヤーで乾かす時間も惜しいほど切羽詰った状態では使用できないため、修羅場レイヤーさんにはおすすめできません。
デメリット3:水に塗れると溶けて白っぽくなる
実体験なのですが、耐水性のあるボンドを使用した黒ウィッグで雨撮をした際に、ボンドが溶けてところどころ白っぽくなってしまったことがあります。
メーカーによっては問題ないかもしれませんが、こういったことが起きる可能性がありますので雨撮予定のあるウィッグにはボンドセットは出来ません。
以上、木工用ボンドを水に溶いてセットする際のメリット・デメリットをご紹介しました。
「そんなデメリットがあるのは困る!」という方には別のアイテムをご紹介致します。
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木工用ボンド以外にウィッグセットに役立つグッズは?
しっかりとウィッグセットはしたいものの、木工用ボンドでのセットは出来ない! という場合は、以下のアイテムがおすすめです。
ウィッグ用のスーパーハードスプレー
楽天市場:ビューティー&コンタクトtfc
値段:1,944円(税込み)※2018/04/25現在
人毛用のハードスプレーでは固めるといっても限度がありますが、こちらのスプレーはウィッグ向けに作られていますのでかなりのパワーがあります。
サンプル画像のように完全に重力に逆らった毛束が作れますので、現実には存在しない超次元な髪型もこのスプレーであれば再現可能です。
透明ボンド
楽天市場:グッドレザー
値段:248円(税込み)※2018/04/25現在
木工用ボンドは元が白いので水に塗れた際に白くなってしまいますが、透明のボンドであればもし表面が溶けても色が出ることがないため安心です。
色の濃いウィッグに使用したいから木工用ボンドはダメだけど、安く仕上げたい!という方におすすめなのがこの透明ボンドです。
ボンドでセットしたウィッグって使った後はどうすればいいの?
ボンドでセットしたウィッグのその後のケアは?
ボンドを使用してセットしたウィッグは、しっかり固まっているのでマネキンヘッドから外して他のウィッグと同じように保管してOKです。
もしセット崩れが心配な方は、使用する前日や当日の朝にマネキンヘッドにセットしてワックスやスプレーで微調整してみて下さい。
私が1年程度保管した時もビニール袋に入れたままにしていましたが、特にカビるなどのトラブルはありませんでした。
心配な方な除湿剤を入れておくなど気を付けてみて下さいね。
また、ボンドでセットしたウィッグの形を大幅に変えるのは不可能と思っておいた方が無難です。
お湯でボンドを少しずつ溶かせば再利用可能かもしれませんが、おそらく綺麗に取れるまでにとても時間がかかるので買ってしまった方が早いです。
まとめ
- 木工用ボンドは水で溶いてからウィッグセットに使用する
- ボンドでのセットは固定力はあるけれど濡れると白っぽくなる可能性も
- 木工用ボンド以外では、ウィッグ用スプレーや透明ボンドもおすすめ
以上、木工用ボンドを使用してのウィッグセットについてまとめてみました。
衣装は得意だけれどウィッグセットは苦手……というレイヤーさんが多くいらっしゃるほどウィッグセットは難しいものです。
是非今回の記事を参考に、うまくボンドを使いこなしてウィッグセットに対する苦手意識をなくしてみて下さいね。
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